スターリングシルバー
目にすることはあるんだけど、案外よくわかってないシルバーアクセサリーの裏側に書かれてる『925』とか『sterling』の数字や英語。
シルバー好きな方なら、『925』の数字を見て、あぁ、シルバーの純度の事でしょ?ってわかる方も多いですけど、『sterling』は人の名前とかお店の名前と勘違いされてる方もまだ多いので、インディアンジュエリーを少しだけ離れて、今さらかもですけど素材の話を書いてみようと思います 🙂
まず、シルバー(ここからはシルバーをSVと表記しますね)の種類は一般的には【SV1000】【SV950】【SV925】【SV900】が主です。
その中でも、アクセサリーや銀製品に一番向いている硬度のシルバーが【SV925】なのです。
ん?アクセサリーに使われるのが925?
でも、時々sterlingって書いてるものがあるよ?
じゃあ『925』と『sterling』って何が違うのか?
ほぼ同じです 😀
表記の仕方が違うだけで、物はほぼ同じです。
(ほぼと書いたのは、SVの含有量は同じなのですが、それ以外の強度を出すために混ぜられている金属の含有量に微妙な違いがあるみたいなのでほぼとしました。)
単純に純銀とは混じりけのないSVの事(99.8%)を指します。限りなく100%に近い純度のものなので表記はSV1000になります。
アクセサリーで、まずSV1000と言うのは極まれにしか見ないと思います。
それはなぜか?
SV1000だと柔らかすぎて、キズも入りやすく、何より機械を使って加工したり製造するにはとても難しいからです。 🙁
なので、SV1000に少し他の金属(主に銅やアルミニウム等)を混ぜることで、アクセサリーにするのにちょうど作りやすい硬さにしたのがSV925です。
925とは、SVが92.5%の割合で、残りの7.5%がその他の金属と言うことになります。 💡
そしてSterling(スターリング)ですが、この表記は欧米に多く、元々はイギリスで銀貨製造を教えていた東ドイツのEasterling と呼ばれる貨幣鋳造家から来てるみたいです。『信頼できる価値あるもの』とか『本物』と言うような意味をもつそうです。
また、昔々のインディアン達が、コインを溶かしてアクセサリーを作ってましたが、それがコインシルバー(SV900)を使ったやつですね。
コインシルバーはこれまたSVの含有量が減り、900になるそうです。
なので、925と比べても色目が少し暗く、磨いても925とはキレイさが違うと思います。
ちなみに、今はアメリカでも古いコインを溶かして、ジュエリーなどを作ることは禁止になってるそうですよ 😎
もちろん日本も硬貨偽造になるので禁止ですよ!
さて、そんなSVですが、時々、「SVってすぐ錆びるからなぁ」と言われる方がいらっしゃるのですが、SVは錆びませんよ 😉
錆びが浮くのは鉄だと思いますが、まずアクセサリーに鉄を使ってるものはない気がします。
重いですしね。
じゃあ、あの黒く汚い感じになるのはどうして?
まぁ簡単に言うと汚れ(皮脂や汗など)だとか、空気中に含まれてる硫化水素や硫黄に反応しての変色だと思われます。
ほら、温泉にSVのペンダント付けて入ったら真っ黒になった!って話、聞いたことないですか?
まさにあれが硫黄の成分に反応した結果で黒くなった、つまり燻された銀です。
アクセサリーでも、陰影の付いたようなタイプ多いですよね?
って文字だけじゃわかりにくいですね 😕
右が燻しのかかったSVで、左が燻しの無い何もしていないSVです。
これもちょっとわかりにくいかもですけど、何となく雰囲気を感じてもらえたら 😆
こういう風に溝や柄の中に黒く影を作って立体的に見せてるのが燻しです。
インディアンジュエリーはほとんどが燻し銀のタイプですね。
ホピなんかだと、燻しをかけないと絵がはっきりしない感じですしね、ナバホやズニにしても、燻したのと燻してないのとじゃ、柄や、石の発色の感じが違いますもんね。もちろん、作品によりますけど 😉
値段的にはどっちが高いのか?
燻してるからすごく高いとかそんなことはないです。
もちろん、アーティストが有名だと少々値段高いこともありますが 🙄
そんなことを意識しながらインディアンジュエリー見ると、また違った感じで見れて楽しいですよ♪